症例登録委員会

    [概要]

症例登録委員会では、呼吸器疾患をもつ患者さんの情報収集・登録に関する事業を行います。この事業は観察研究としての側面をもっています。

    [目的]

医学・医療の進歩には、個々の患者さんから得られる情報を収集し解析することが不可欠です。
例えば、治療が成功し治った患者さんもいれば、同様の治療でも治らなかった患者さんもいますが、その違いはどこからくるのでしょうか。患者さんの年齢や体力の差なのか、生活習慣や別の合併症が影響したのか、それとも治療開始までの時間が実は違うのか、など多くの可能性が考えられます。
この疑問は、ひとりの患者さんの情報では解決しませんが、多くの患者さん情報を収集し解析すると解決するかもしれません。疑問が解決すると、その後の患者さんには、より正確な説明やより良い治療ができるかもしれません。
そこで、当NPO法人では、呼吸器領域の医学・医療の進歩に貢献することを目的として、呼吸器疾患をもつ患者さんの情報収集・登録に関する事業を行っています。

    [活動内容]
  • 希少な呼吸器疾患の診療実態及び治療の有用性を明らかにするための前向き観察研究(CS-Lung Rare) 呼吸器疾患には、細菌性肺炎などの感染症、気管支喘息などのアレルギー性疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの閉塞性肺疾患、特発性間質性肺炎などの間質性肺疾患、肺癌などの腫瘍等、様々な疾患が含まれます。
    特徴や最善の治療法がまだ十分にはわかっていない疾患もまだまだ多く、特に頻度が低い疾患は情報不足になりがちで、その疾患に関するエビデンスが不足していることが多いのが現状です。
    そこで当NPO法人では、比較的稀な呼吸器疾患をもつ患者さんの情報を収集しています。
    これは、"希少な呼吸器疾患の診療実態及び治療の有用性を明らかにするための前向き観察研究(CS-Lung Rare)"として、倫理審査をうけ、承認を得て実施しています。
    患者さん情報の収集においては、対象となる患者さんに文書で説明し、同意を得ています。
    氏名、住所、電話番号などの個人を特定できる情報は扱いませんので、患者さんの個人情報が洩れることはありません。
  • 各施設主幹の既存あるいは新規の観察研究の支援 当NPO法人に所属している各施設が主幹となって行う観察研究で、疾患登録を伴う場合の支援を行っています。
    経済的支援は困難で、広報・周知、第3者としての評価、あるいはデータ保管と二次利用などの支援が中心となります。
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