理事長挨拶 (2019年度就任)

呼吸器の主要疾患としては、慢性閉塞性肺疾患(Chronic obstructive pulmonary disease:COPD)、気管支喘息、間質性肺炎、肺炎、肺癌、呼吸不全などが挙げられます。いずれの疾患についても診療ガイドラインが出版され、日常診療に反映されています。各疾患の治療の進歩はめざましく、肺癌に対する分子標的治療薬、免疫チェックポイント阻害薬、気管支喘息に対する、抗体療法や気管支サーモプラスティ、特発性肺線維症に対する抗線維化薬など、新薬の開発、承認、適応拡大が着実に進んでいます。

このような状況に対して、中国、四国地区では日本呼吸器学会、肺癌学会、呼吸器内視鏡学会、結核・非結核性抗酸菌症学会が、定期的な学術集会を開催し、最新情報の共有、教育活動を行ってきました。支部開催の学術集会での発表は各施設からの症例報告が主体であり、多施設で行う症例集積、臨床試験などを中国・四国支部で企画することも必要であることが指摘されていました。そこで、中国・四国の9県の大学医学部の呼吸器内科が主体となり、

  • 呼吸器疾患領域における多施設共同研究の推進
  • 呼吸器疾患領域における学術セミナーの開催およびその支援
  • 呼吸器疾患に関する市民公開講座の開催
  • 呼吸器内科専門医の生涯教育の支援

を目的とした中国・四国呼吸器疾患関連事業包括的支援機構を設立し、初代理事長である服部 登先生(広島大学)のもと、事業の推進のための各種委員会を設置し、活動を開始しました。発足より約3年経過 した現在では、設立時の施設に加え、中国・四国地区内の様々な施設の先生方に本NPOの活動趣旨へご賛同の上、会員あるいは委員会委員として広く参画頂いています。また、すでにいくつかの臨床研究が開始され、これからの成果が期待されます。

令和2年は新型コロナウイルス (Covid-19) 感染症一色の年となりつつありますが、Covid-19感染症は肺炎が主たる症候であり、呼吸器科医師は感染対策と診療の最前線に身を置いております。未知の部分がまだ多い疾患ですので、最新情報の共有は急務であります。また、with Covid-19時代の臨床研究の発案が必要ですが、今後はICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)を駆使した感染リスクを伴わない会議の開催も必要です。

呼吸器疾患治療の進歩は目覚ましく、高齢化社会における呼吸器診療においては,鑑別診断を行って単一疾患として診療するのではなく、多元的な疾患としての柔軟なアプローチが必要となってきています。疾患を病期・進行度の軸からガイドライン診療を考えると同時に、本人や家族の希望、適切な機能評価を加味した別の軸からの多元的アプローチが重要となり、さらには個人のゲノム情報を疾患の診断、グループ分類、治療、予防に導入するPrecision medicine(精密(正確)医療) の時代が到来することが予測され、教育、研究の推進を指向した本事業が果たす役割は非常に大きいとかんがえております。多くの皆様のご支援、ご指導をいただければ幸いに存じます。

何卒よろしくお願い申し上げます。

令和2年8月吉日

中国・四国呼吸器疾.患関連事業包括的支援機構
理事長 礒部 威 (島根大学)

設立の目的

この法人は、中国・四国地域で実施される呼吸器疾患の予防・治療あるいは研究・啓発活動などの事業に対して、運営面・財政面での包括的な支援を行ない、地域医療の発展と市民の健康の維持と増進に貢献する目的で設立されました。
目的の遂行のため、本法人では以下の事業を行います。


    1.関連疾患の頻度/分布調査(吸器疾患登録事業)
  • 診療の実態を明らかにし、今後の医療の向上に結びつけていくことを目指します。
    2.医師育成/生涯教育支援
  • 恒常的な専門医の育成により、呼吸器診療の質の維持と向上に貢献します。
  • 地域による医療格差の是正に貢献します。
    3.市民啓発活動
  • 市民公開講座などを通じて、地域の方々へ呼吸器疾患・禁煙・ワクチンなどについて情報提供します。
    4.臨床研究の実施支援
  • 治療成績の向上を目指して、中国・四国地区を中心に実施展開する臨床研究の推進支援を行います。

沿革

平成29年11月 5日  設立総会

平成30年 3月26日  法人認証

平成30年 4月24日  設立

平成30年 7月28日  第1回総会

令和 元年 8月 3日  第2回総会

令和 2年 8月 5日  第3回総会

役員

理事長:礒部 威 (島根大学)

理事 :小賀 徹 (川崎医科大学)

理事 :門脇 則光(香川大学)

理事 :木浦 勝行(岡山大学)

理事 :西岡 安彦(徳島大学)

理事 :服部 登 (広島大学)

理事 :松永 和人(山口大学)

理事 :山口 修 (愛媛大学)

理事 :山﨑 章 (鳥取大学)

理事 :横山 彰仁(高知大学)

監事 :平木 章夫(水島第一病院)

(令和2年8月1日現在)

委員会

症例登録委員会

教育委員会

市民啓発活動委員会

臨床研究推進委員会

広報委員会

会員

(1)正会員数 148名(令和2年8月現在)

(2)会員所属施設

                         
愛媛医療センター 四国がんセンター
松山赤十字病院 愛媛県立中央病院
愛媛大学 岡山赤十字病院
岡山医療センター 岡山済生会総合病院
岡山大学 10 川崎医科大学
11 水島第一病院 12 香川県立中央病院
13 香川大学 14 KKR高松病院
15 高知大学 16 高知赤十字病院
17 近森病院 18 島根大学
19 島根県立中央病院 20 徳島大学
21 山陰労災病院 22 鳥取県立中央病院
23 鳥取大学 24 米子医療センター
25 安芸市民病院 26 呉共済病院
27 県立広島病院 28 市立三次中央病院
29 中国中央病院 30 JA広島総合病院
31 広島市民病院 32 広島市立舟入市民病院
33 広島赤十字・原爆病院 34 広島大学
35 広島市立安佐市民病院 36 福山市民病院
37 舟入市民病院 38 三原市医師会病院
39 岩国医療センター 40 下関市立市民病院
41 山口済生会下関総合病院 42 山口大学
43 山口宇部医療センター 44 山口大学大学院
45 山口赤十字病院    
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